こちら上信越日本鉄道広報室

maedon74の趣味の話

雪のおもしろう降りたりし朝

鎌倉・南北朝期の随筆「徒然草」に

「雪のおもしろう降りたりし朝」という段があります

当時と現代では「おもしろう」の意味が異なりますが

ワタクシにも雪が降ったあとを

面白く感じた時期があります

 

その道に詳しい人なら「おっ?」となる写真です

寝台特急「北陸」が雪止みの朝の高崎駅に停車しています

周囲には降り積もった雪・・・

本来のダイヤであれば、こんな写真は撮れません

関東を襲った雪で大幅に遅れ

ワタクシのカメラに収まってしまったのは

きっかり25年前の今日のことでした

 

まだHゴムも白いのが普通の時代です

 

か、架線柱のビームに白い大蛇が!

・・・と思ってしまうような積雪です

この日、学校への通学路はただひたすらに真っ白でした

 

学校帰りにも、面白いものが待っていました

この写真、ちょっと見には「能登」の営業運転を撮ったもので

「あぁ、北陸地方のどっかの駅でしょ?」となりそうですが

架線の碍子は直流のものですし

何よりホームの時計は16時38分です

朝の4時38分では決してないことは

線路に降り積もった雪が証明していますね

さて、種明かしをしますと

これは新町駅に停車中の回送列車なのです

能登」のヘッドマークを付けたままでしたので

ワタクシ、そりゃもうびっくりいたしました

 

最後尾を撮って、次は先頭部を拝みに行こうと歩き出した途端

能登」のふりをした回送列車は発車していきました

後に残されたワタクシは仕方なく

雪の駅構内を撮って帰ったのでした